株式会社グローバルゲート公式ブログ

トラブルシューティング力を高めるために大切な3つの視点

こんにちは!株式会社グローバルゲートでサーバ管理をしてるタカです。
今回は、ある日突然やってくるIT機器などのトラブルの向き合い方についてお話させていただきます。

 どんなにしっかり準備していても、機械のトラブルやネットの不具合って、ある日突然起きてしまうものです。そんなときに大事なのが「トラブルにどう向き合うか」という力です。 

トラブル対応は、特別な技術だけではなく目の前の出来事を落ち着いて見つめたり、どうして起こったのかを想像したりすることから始まります。あわてずに、ひとつずつ原因をたどっていくことが、解決への近道になります。 

そしてもうひとつ大切なのが、「この先どこに影響が出るか」を考えること。ひとつ解決したように見えても実は別のところに問題が広がっていた、なんてこともよくあります。 

すぐに完璧にできるようになるわけではありませんが、少しずつ「見る力」「考える力」を育てていけば、きっと誰でも頼れる存在になれます。 

今日はそんな「トラブルに強くなるための3つのコツ」を、わたし自身の体験を交えながらお話ししてみたいと思います。

視点①:現象だけを見るな、「背景」を探れ!

トラブルに直面したとき、私たちはつい目の前の現象にばかり注目してしまいがちです。

「画面が真っ黒になった」
「ネットにつながらない」
「エラーが出た」

このように、見えている現象に意識が集中してしまうのは自然なことです。然しながら、本当に大切なのは起きている出来事の「背景」に目を向けることだと私は思っています。 

たとえば、スマホが突然インターネットにつながらなくなったとします。そのときに「とりあえず再起動しよう」「設定をリセットしよう」と慌てて動いてしまうと、一時的に解決したように見えても、本当の原因はわからないままになってしまうことがあります。そうすると、また同じトラブルが起きたり、もっと大きな問題につながってしまうかもしれません。 

そのために先ずは、「なぜこの現象が起こったのか?」を冷静に考えることが大事です。ちょっとだけ時間を取って、こんなふうに自分自身へ問いかけてみてください。 
 
・直前に何か設定を変更したかな?
・いつからこの症状が出始めたんだろう?・特定の場所、時間、操作と関係しているかな?
・他にも同じ症状が出ている人はいるかな?
 
 
このような背景を探っていくと、ただの「現象」だったものが、「ストーリー」として見えてきます。そして、そのストーリーをたどることで、原因をぐっと絞り込むことができます。 

私自身も、昔は目の前のエラーに翻弄されて、あれこれ無駄な対応をしてしまったことがたくさんありました。しかし、「背景を探る」ことを意識するようになってからは、無駄にあわてることが減り、落ち着いて、的確にトラブルを解決できるようになりました。
 
トラブル対応って、特別なスキルが必要に思われがちですが、実はこうした小さな「見る姿勢」が、いちばん大きな違いを生み出してくれるんだと実感し、目に見える現象だけに振り回されず、その奥にある「本当の原因」を見つける力を一歩ずつ育てていきたいですね。

視点②:仮説を立て、検証プロセスを明確にする

トラブルが起きたとき、最初に目指すべきなのは「いきなり解決すること」ではありません。むしろ、一度立ち止まって「仮説を立てる」ことが、とても大切な第一歩になります。 
仮説というのは、「もしかしたら、これが原因かもしれない」という小さな予想のこと。これを持たずに、やみくもに対応を始めてしまうと、どこを直しているのか分からなくなったり、かえって問題をややこしくしてしまうことがよくあります。 
例えば、Wi-Fiが急につながらなくなったとき。仮説を立てずに「とりあえずルーター再起動!」「パソコン設定リセット!」と次々に手を打つのは、とても危険です。もし本当の原因が「ケーブルが抜けていただけ」だったら?その前に少し冷静になって考えれば、もっと簡単に直せたかもしれません。 
だからこそ、まずはこう自分に問いかけてみてはいかがでしょうか。 
 
・直前に何か設定を変えた記憶は?
・特定の場所だけで起きている?それとも全体?
・いつも通りの使い方をしていた?何か特別な操作はあった? 

 
このように、自分なりに「仮説」を立ててから動き出すと、対応のスピードも、正確さもぐっと高まります。 
さらに、仮説を立てたあとは、「どんな手順で検証するか」をはっきりさせることも大切です。

「どの順番で、何を確認するのか」
「どの作業が原因の切り分けに役立つのか」


最初にこの流れを決めておくだけで、無駄な作業をぐっと減らすことができます。 
私自身も、昔は焦って次々に対応して、かえってトラブルを深刻にしてしまった経験が何度もありました。でも、「まず仮説を立ててから動く」という意識を持つようになってから、トラブル対応に対する不安も、ずいぶん減った気がします。
 
仮説は、最初から完璧じゃなくても大丈夫です。小さな手がかりでもいいので、必ず「これはもしかして…?」と思うものを拾い上げてみてください。そして、それをひとつずつ検証していくこと。それが、確実にトラブルを解決へ導くいちばんの近道になります。
 
問題に向き合うときは、焦らずに。仮説を立て、検証プロセスを明確にする。その一手間をかけることが、エンジニアとしてだけでなく、日常の「問題解決力」を育てる大きな力にもなるはずです。

視点③:広い視野で「影響範囲」を意識する

トラブル対応をするとき、大切なのは「問題を直すこと」だけではありません。もうひとつ、とても重要なのが「その問題がほかにどんな影響を与えているか」を意識することです。 

例えば、会社のサーバでひとつのサービスが停止したとします。目の前では「メールが送れない」という現象だけが見えているかもしれません。でも、実はそのサーバには、社内チャットのシステムや、別のデータ共有サービスもつながっているとしたら?

メールだけ直して安心してしまうと、ほかのシステムにトラブルが残ったままになってしまうかもしれません。 
トラブルは、ひとつの場所で起きたように見えて、じつは水面下で「じわじわ」とほかの場所にも広がっていることがよくあります。だからこそ、最初に「どこに影響しているか」を想像しておくことが、とても大切なのです。 
影響範囲を意識するために、ぜひこんな視点を持ってみてください。 


・この問題に関連しているシステムは何がある?
・このサービスを利用している人たちは、他にどんな作業をしている?
・復旧作業が他のシステムに影響を与える可能性はない? 

 
目の前の問題だけに集中してしまうと、どうしても視野が狭くなりがちです。しかし、一歩だけ後ろに下がって「全体を見渡す」意識を持つだけで、その後の対応スピードや影響の最小化に大きな差が出ます。
 
私も最初のころは、目の前のエラーにばかり気を取られていました。
「これさえ直せば大丈夫」と思って対応したら、あとから「えっ、こっちのシステムも止まってたの?」と気づいて、慌てて対応に追われることもありました。 

その経験から学んだのは、「今、何を直しているのか」だけじゃなく、「その先にどんな影響が広がるか」を常に意識することの大切さです。 

トラブル対応は、スピードももちろん大事です。でも、焦らず、広い視野で全体を見渡すこと。それが、本当に安心できる復旧への第一歩になります。

3つの視点を持つことでトラブル対応は「勘」から「技術」へ

トラブルに直面したとき、誰でもあわててしまうものです。「どうしよう」「早く直さなきゃ」そんな焦る気持ちが、ときに状況をさらに複雑にしてしまうこともあります。 

でも、今回お話しした3つの視点

・「現象の背景を探ること」
・「仮説を立てて、検証の流れを考えること」
・「広い視野で影響範囲を意識すること」 


この3つを意識できるだけで、トラブル対応は単なる「勘まかせ」ではなく、落ち着いて、確実に一歩ずつ進められる「技術」になっていきます。 

エラー画面だけを見て慌てるのではなく、
①「どうしてこうなったんだろう?」と少しだけ考えてみる。
②すぐに手を動かすのではなく、「まずは仮説を立てて、順番に確かめよう」と整理してみる。
③「この問題は、ほかにも影響を与えていないかな?」と全体を見渡してみる。 

たったこれだけの意識で、不思議なくらいトラブル対応のスピードも、精度も変わってきます。 
私自身も、最初からうまくできたわけではありません。むしろ、焦って空回りして、もっと大変なトラブルを引き起こしてしまったこともありました。 

でも、そうした経験をひとつずつ乗り越える中で、少しずつ「勘」ではなく「技術」で向き合えるようになりました。 
トラブルに強いエンジニアって、特別な能力を持っているわけじゃないんだと思います。ただ、日々の中でこうした「小さな視点」を大切にして、ひとつひとつ積み重ねているだけなんだと思います。 

そしてそれはエンジニアに限らず、どんな仕事にも、どんな日常にもきっと役立つ力です。 
焦らず、落ち着いて、背景を見つめ、仮説を立て、広い視野で考える。
 
そんな一歩一歩を積み重ねていけば、きっと、どんなトラブルにも動じない自分になれるはずです。 
これからトラブル対応に向き合うとき、ぜひ、今日の3つの視点をそっと思い出してもらえたらうれしいです。そして、ひとつひとつの経験を、自分の力に変えていってください。 

GSVは企業の大切なデータを守る安全なNASサーバーシステムです。自動バックアップやRAID構成による多重保存で、データの消失リスクを最小限に抑えます。ネットワーク接続だけで社内外から安全にデータにアクセス可能で、異なるOS間でもスムーズな運用が可能です。      
      
スケジュール管理やToDoリストの一元管理機能を備え、チームの業務効率化を支援します。契約期間中の無償アップデートで常に最新機能を利用可能です。      
      
さらに、無停電電源装置(UPS)の標準装備、ウイルス検知システム、柔軟なアクセス制限により、物理的な障害やセキュリティリスクからも企業データを保護。GSVは安全で効率的なデータ管理環境を提供します。

【関連記事】

ご相談・お問い合わせ

当社サービスについてのお問い合わせは下記までご連絡下さい。

お電話でのお問い合わせ

06-6121-7581 / 03-6415-8161