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ならまちのユニークな仏像に会いに行きました

皆さん、こんにちは。グローバルゲートのナミーです。 
暖かくなって寒くなって、、、の繰り返しで、早々に「花粉の季節」がやって参りました。
私は今のところ、まだお鼻ムズムズが発生していませんが、毎年、花粉飛散が激しくなってから2週間後ぐらいにやってくるので、もう少しで「鼻ティッシュ」生活に突入かと思われます。。。
 
というわけで、今のうちに野外活動へ…。 
先日、枝垂れ梅の名所として有名な「城南宮」に行ってきました。 
こちらも例年よりずいぶん早く満開となり、2月下旬には散り始めの状態でしたが、それでも見事な枝っぷりと、梅のやわらかな香りに包まれて幸せなひとときでした。

良い香りのする、餅花のよう。

「落椿」は、わびさびの最高潮。

梅の木、梅の花びらの絨毯、苔むした緑の上に落椿。映画のセットのような、完璧な配置の「THE JAPANESE GARDEN」
この美しさををカメラにおさめようと、動画、連写、映えセッティングで大渋滞。
「ゆっくり前へお進みくださ~い」のアナウンスも虚しく、通路はすし詰め状態になっていました。
あぁ、この過密状態、嫌だけど懐かしいな~と、感慨にふけってしまいました。
様々な言語が耳に飛び込んでくると、やっと自粛ムードから開放されたなぁと思います。


さて、今回は、ちょっと珍しい仏像のご紹介です。
1月~2月にかけて、奈良市内中心部で開催された「路地ぶら ならまち・きたまち」に行ってきました。
普段は公開されていない檀家寺さんが、期間限定で拝観できる企画です。
1月は8つのお寺、2月は9つのお寺が公開されていて、全お寺を回りたかったんですが、残念ながら3つは時間がなくなって断念。
とても面白い仏像に出会えたので、抜粋してご紹介します。

そもそも奈良中心部は、昔は、東大寺、興福寺、元興寺の勢力が強かったため、お寺が多い地域です。 
今でこそ小さくなっていますが、元興寺はとても大きなお寺だったので、現在のならまちのあたりは、ほぼ元興寺の敷地内。
元は、元興寺の塔頭(たっちゅう)寺院(大きなお寺の敷地内にある小寺院や別坊のこと、脇寺とも言う)だったお寺が、時を経て、現在は元興寺とは関係がなくなっているお寺もありますが。
・・・
って、これ、普通に理解してる私って、かなりのお寺マニアですかね?
コロナ禍で地元観光に勤しんだ結果、奈良観光=お寺巡りで、仏像の姿を見ただけで、年代やら何仏(如来・菩薩などの種類)やら、わかるようになってきてる…。これは、怪我の功名というか、コロナの功名なのか?!

それはさておき、独特仏像その1「阿弥陀寺」
昔の元興寺の西南大門の西側にある、元興寺の僧の草庵が前身(のちの時代に興福寺も関わっています)と伝わるお寺です。
この辺りのお寺としては比較的大きく、今回は本殿ではなく、境内にある悲田院の拝観が可能でした。

さて、ここにいらっしゃる仏様は、こちら。

制作年代は不詳ですが、顔と身体は金泥が塗り直されていて、新しい仏様のように見えました。
キラキラのネックレスや宝冠を付けているので、菩薩様。
菩薩様は、出家する前の釈迦をあらわしているので、装飾豊かなのが特徴です。
一方、如来様は、出家後の釈迦の姿なので、布切れをまとったお姿(東大寺大仏を思い出してください)
服装や持ち物、光背の形で、何仏かがわかるんですが、どんどんマニアックな話になってしまうので、割愛。

で、こちらの菩薩様の左右に仏様が2体・・・
え!!なぜこの位置に??
普通、両脇侍はメインの仏様より小さく、左右に立ってますよね?
なのに、この菩薩様は、掌に仏様を乗っけてる?腕から仏様が生えてる??

よくよく見てみると・・・

肘下が仏様!!まるで変身ロボット!!
いつの時代に作られたのかわかりませんが、当時から相当斬新な造形だったことは間違いない★
ちなみに、左右は、阿弥陀如来と薬師如来で、黄門様の「この印籠が目に入らぬか!」ばりに、「この如来が目に入らぬか!」と袖をまくったら、最強じゃないですか!
誰ですか?こんなおもしろい仏像を作った仏師は。
制作年も仏師名も不明のままなのが非常に残念ですが、よくぞ残ってくれました、変身ロボット仏!(変身はしないけどね)


続きまして、独特仏像その2「西光院」
先程の阿弥陀寺の近く、西南大門の内側(つまり昔の元興寺の中)にある西光院は、裸形大師像で有名なお寺です。
かつてのご本尊は十一面観音様でした(現在は奈良国立博物館でお会いできます)
元興寺(真言律宗)の子院でしたが、紆余曲折ありまして、現在は華厳宗となり(華厳宗といえば東大寺)、そして、弘法大師を御本尊とするお寺となっています。

この「裸形大師」というのは、弘法大師像自体は裸の姿で彫られ、大師像に法衣を着せた、着せ替えタイプの仏像なのです。
像高が80.7cm、平均的な男性の大きさとあまり変わらないので、法衣を着てると、生きている人間のようで結構リアル(ただし仏像自体は随分黒い)
お写真はご遠慮しましたので、気になる方はネットで調べて見てください。
次回の衣替えは、2025年の4月です。ぜひ衣替えシーンを見てみたいなぁ~。


独特仏像その3「徳融寺」
奈良時代の右大臣:藤原豊成の邸宅跡のお寺です。藤原豊成の名前はあまり知られていませんが、その娘といえばあの有名人:中将姫(ちゅうじょうひめ)です。
あ、知らないですか?中将姫。中将姫=有名人って感覚は、奈良県民あるあるですかね?
当麻寺の中将姫伝説の、中将姫のことですよ(で、分かるのかしら??)

西光院からまっすぐ南へ向かったところにありまして(向かいには誕生寺(中将姫が生まれたお寺)もあります)、なんせこのあたりは、観光寺じゃなくても有名なお寺がいっぱいなんです。
こちらも元興寺の子院の1つですが、現在は融通念仏宗のお寺となっています。
案外、宗派が変わって、お寺を維持していくものなんですね。

今回ご紹介したい仏像は、中将姫に関係ない、聖観音菩薩立像、通称「子安観音」です。

赤ちゃんをだっこする観音様。なんて珍しいお姿!
元は平安時代に造られた観音菩薩なんですが、腕は室町時代になってから造り替えられたそうです。
ということは、のちに無理矢理(無理矢理じゃないかもしれないが)赤ちゃんをだっこさせたのかしら?
赤ちゃんと目が合ってないし、ちゃんとだっこもしてなくて、非常に不安定な状態なんですよ。 

ハンドパワーで、赤ちゃん浮遊してない?
よく見ると、赤ちゃんが落ちないように、観音菩薩の手と赤ちゃんの胴体がワイヤーで結ばれている!
そして、とてもじゃないけど、幼子イエスを見つめるマリア様のような慈愛に満ちた表情ではない…。
何のために、室町時代になって造り替えたのか、とても不思議です。

この像にキャプションを付けるとしたら、、、

こんな感じでしょうか。
観音菩薩様なので、本来なら蓮華や水瓶を持っているはずなんですけどね、まさかの赤ちゃんに戸惑っておられる…。
なんとも人間くさい観音様でした(大丈夫、あなたは霊力があるから、赤ちゃんが落っこちることはないですよ)


 独特仏像その4「五劫院」
 東大寺の北の辺りにあります、五劫院。
五劫院といえば、仏像マニアには有名な「五劫思惟阿弥陀仏、通称:アフロ仏」がいらっしゃいます。
大仏様のぐりぐりの螺髪を何段にも積み重ねた状態=アフロな仏様です。
こちらも、写真はご遠慮しましたので、ネットで検索いただければ。

五劫とは、単位なんですが、
一劫=「四十里立方(約160km)の大岩に、天女が三年に一度(百年という説も…)舞い降りて、羽衣で大岩をふわ~っと撫で、その岩が羽衣で削れて無くなるまでの時間」だそうで、五劫ということは、一劫の5倍!
天女が大岩を羽衣で撫でてなくなるって、、、他に表現の仕方はなかったんだろうか(全然ピンとこない…)

で、その五劫の時間を思惟し続けた結果、螺髪がモリモリになって、アフロになっちゃった!ということです。
五劫も思惟し続けたら、首がもげる程の大きさのアフロになってしまうと思うんですが…。
長時間の思惟にも関わらず、優しい表情のアフロ仏なので、全国の仏像ファンの虜です。

奈良には五劫院以外でも、東大寺と十輪院にも、アフロ仏がいらっしゃいます。
全国で20躰弱しかアフロ仏はいらっしゃらないので、ならまちきたまちは、アフロ仏の密集地。
五劫院のアフロ仏は、予約をすれば特別拝観以外でも会いにいけますので、ぜひ。


観光寺ではないお寺でも、立派な仏様がいらっしゃって、さすが奈良だなぁ~と関心しました。
まだまだ行ってみたいお寺がいっぱい。ナミーのマニアックお寺巡りは続きます~(*^^*)


ところで、ホームページは更新していますか?
五劫年、放置していませんでしょうか?
ホームページは、思惟して更新を止めてはいけません、鮮度が命ですから!
簡単更新のwebchangerにお任せください。ブログも簡単に作成できますよ。
 お問合わせ、お待ちしております。

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